【木村楓音】さん 米国 サンフランシスコバレエスクール留学を経てアメリカン・バレエシアター入団
【脇田紗也加】さん トルコ メルシン国立バレエ団 プリンシパル
【小笠原由紀】さん Germany ドレスデン・ゼンパーオーパー・バレエ団
【小笠原由紀】さん ドイツ、フランスのバレエ団在籍を経て日本で活躍中
【小川華歩】さん New York、アメリカンバレエシアター
【永森彩乃】さん チェコ国立バレエ学校に正規留学生としてバレエ留学中の卒業生
【永森彩乃】さん 帰国後インタビュー これからの活動と目標について
【湯浅紫苑】さん 米国サンフランシスコバレエカンパニーに入団
木村楓音さん サンフランシスコバレエスクール留学を経てアメリカン・バレエシアター入団
2016年ローザンヌ国際バレエコンクールでファイナリストに選ばれた木村楓音さんが卒業しました。周囲を明るくする笑顔が魅力の楓音さんにバレエと学習の両立について話しを聞きました。(学生部:大槻)
- Q入学した経緯を教えて下さい。
- 楓音さん サンフランシスコバレエスクールのスカラシップをもらい中学3年生の秋に入学しました。高校はバレエ留学しながら卒業が目指せる通信を探していました。インターハイスクールはスクーリングがなく、好きなことを単位にできるというところが入学の決めてでした。
- Q入学してみてどうでしたか?
- 楓音さん 留学前の日本にいる間はなかなか自分のペースが掴めず大変でした。留学先のアメリカに行ってからはルームメイトも通信の学校に所属していたので、夜は学習、昼はバレエのレッスンとという生活のリズムが出来ました。
- Q語学の壁はどのように克服したのですか?
- 楓音さん 小6から中1の時にも留学をしていたので、聞く、話すはできるようになってました。 現地の友達を作って英語だけの環境になったのがよかったのかもしれません
- Qバレエのレッスンと学習の両立は大変だったと思います。
- 楓音さん はい、一度あきらめかけたことがあります(笑) 「数学なんて意味あるんですか?」って担当コーチに聞いたこともありました(笑) 後はルームメイトと勉強する意味を考えたり、時には愚痴をいいながら、やっぱり教養として必要なんだということがわかったのが大きかったです。日本に一時帰国のタイミングが教材をそろえるチャンスなので、とにかく「わかりやすい」って書いてあるもの中心に選びました。バレエに関する事で10単位(卒業に必要な単位は24単位)を取得できたのは大きかったです、この学校だから両立できたのかもしれません。
- Q今後の予定は?
- 楓音さん サンフランシスコバレエスクールのプログラムを終えた後はオーディションを受けまくります!
- Q将来はどんなダンサーになりたいですか?
- 楓音さん 海外で拠点に活動し、愛されるバレエダンサーになりたいです。
脇田紗也加さん メルシン国立バレエ団(トルコ)のプリンシパルと米国ハーバード大学の2足のわらじ
2年前にインターハイスクールを卒業したバレエダンサーの脇田紗也加さんが一時帰国で学校に来てくれました。卒業後の様子を聞きました。(インタビュー:学生部)
- 学生部日焼けをしてすっかり大人になりました。
- 脇田W 先日までイスラエルでバレエ団の公演がありました。公演の合間に死海に観光に出かけて日焼けしました。
- 学生部現在はどのように過ごしていますか?
- 脇田W 今年の2月まではアルミニア国立バレエ団のプリンシパルを務めていました。そして今はトルコ国立バレエ団のプリンシパルとしてヨーロッパツアーなどの公演を送る日々です。
- 学生部この度は米国ハーバード大学のオンラインのリベラルアーツ学部(Harvard University Bachelor of Liberal Arts Degree Program)に入学をすることができたと聞きました。おめでとうございます。入学の経緯とバレエ団との両立の秘訣を教えてください。
- 脇田W
東京インターハイスクールを卒業後にUC Berkeleyのオンライン講座などを受講し勉強を続けていました。UC Berkeleyのオンラインクラスは学士の資格が取れないシステムでした。いろいろと模索をしているうちにバレエと両立するために通信生の大学であること、しかも学びたいのはリベラルアーツで学位をとりたいと思っていたので検索をしたところ全米でハーバードやペンシルバニア大を含めて7校しかないことがわかりました。 その中でもハーバードのようなクラスの皆で討論をして結論を作り上げる学習スタイルが自分に合っているのでハーバード大学を目指すようになりました。
大学入学には英語力としてTOEFL IBTのスコアが100点以上であることが一つ目の条件でした。また入学までにハーバード大学の単位を3単位取得することが2つ目の条件でしたので、アルメニア国立バレエ団にいながら3ヶ月間、バレエに関係のある栄養学の講座を受けました。受け始めてみると実は、この講座は上級クラス用の内容で、オンラインのクラスメイトが、カリフォルニア大学の教授だったり、現役のお医者様だったりしました。栄養学は非常にバレエにも役に立ちました。入学前にはエッセイと最終試験がありました。 単位を取得するためにヨーロッパツアーに出ても観光に行かずにWi-Fiを確保するために奔走しました。
(写真は脇田さんのオフィシャルブログより)
アメリカとヨーロッパは時差があるので公演の間でもクラスの時間に合わせて夜中の2時半にクラスを受講したりして1年かけて3単位取得を果たしました。他の生徒さんは、入学するまでに2-3年かける人もいるようです。
- 学生部高いモチベーションを保つ秘訣を教えてください。
- 脇田W ハーバード大学は有名な俳優さんや女優さんも在学し、卒業していて演劇は有名ですが実はダンスを学科として教えていません。学士を卒業するのは10年くらいかかるかもしれませんが、大学院まで出て、ハーバード大学でダンスの教授になりたいと思っています。
- 学生部目標を常に高く掲げてそれに向けて努力ができる紗也加さん。その秘訣はどんなことですか?
- 脇田W
母親が小さな塾を経営しています。幼いころから教育熱心でしたが、机上の勉強は「やるな」といわれ続けて来ました。日常の生活に入り込んだ学びを幼いころからしていました。
日本で生まれて育ちながらインターナショナルスクールに通っていたのも教育方針の一つだとおもいます。
クリエイティブなこと、クリティカルシンキングの力はつけてもらえたと思います。
- 学生部トルコではクーデターなどがあって一時期国外に出られなくなるなど厳しい環境の中でがんばっている紗也加さん。これからも応援しています。
小笠原由紀さん(In Germany)の場合
小笠原さんは八歳からクラシックバレエをはじめ、中学卒業後アメリカにバレエ留学をしました。アメリカでは文化、習慣、食事、英語、バレエと勉強の両立に苦労した日々を過ごしたようです。必死に英語を勉強しながら1日6時間のバレエレッスンをした結果、努力が報われ客演を要請されたり賞を受賞したり、3年目にはバレエ団への所属が決まりプロダンサーとして歩み始めました。
しかし諸事情で、昨年はじめに日本に帰国、その後バレエ活動を卒業科目として学習できるインターハイスクールとの出会いが「プロバレエダンサー」としての飛躍する機会になったようです。
昨年11月ドイツのバレエ団に所属が決まり、現在ドイツでプロのバレリーナとして活躍しています。
インターハイスクールの在校生の小笠原さんがバレエコンクール「Youth America Grand Prix 2009」(YAGP*)の日本大会シニア部門で優勝されています。
バレエ専門誌「Dance Europe(December2008)」では小笠原さんの優勝が賞賛されています。(掲載フォト(左下))
小笠原さんのコメントを紹介します。
Youth America Grand Prix 2009
小笠原由紀 ユース・アメリカ・グランプリ(YAGP)は、アメリカをはじめ世界有数のダンススクールで奨学生として学ぶ機会を与える。アメリカで唯一のバレエコンクールです。
このコンクールは、毎年ニューヨークで開催され、国籍を問わず9~19才のダンスを学ぶ生徒を対象としています。
YAGPは若いダンサー達が教育を受け、プロとして活躍するためのこの上ない機会を与えるために、世界に名高いボリショイバレエ出身のラリッサ&ゲナティ・サウ゛ェリエフの2人によって2000年に創設され、プロのダンサーになるための足がかりとなっています。
次のような チャンスが与えられる
■ダンスを学ぶ若い生徒達のための教育の機会
■American Ballet Theatre Studio Companyとの契約を得る機会
■アメリカおよび世界有数のダンススクールで奨学生として学ぶための機会
■世界トップダンスカンパニーのディレクターの前で踊り、アピールする機会
■著名なマスターティーチャーや審査員によるワークショップ
私は17歳の時にアメリカの学校からこのコンクールに出場し、賞をいただきました。このときはConnecticutのsemi-finalに出場し、NY finalに出場しました。このコンクールでは沢山のチャンスを与えてもらえるため、プロのダンサーを目指す人たちが、全米、またいろいろな国からやってきます。
私が今回感じたのは、日本予選はNY finalよりもレベルがとても高いということです。
日本人はとてもテクニックがしっかりしていて、海外ダンサーとはまたちがったよさを持っていると改めて実感しました。もしプロのダンサーを目指して海外留学をしたいと考えている人たちがいるのであれば、私はこのコンクールを推薦します。
ユースアメリカグランプリ(YAGP)について 2000年にニュ-ヨークで、ラリッサ&ゲナディ・サヴェリエフによって創設された、〈ユース・アメリカ・グランプリ〉=略称〈YAGP〉。
世界中でバレエを学ぶ才能ある子供たちに、世界の一流バレエ学校で奨学金を得て学ぶチャンスを与えることを第一の目的にしたコンクールで、ローザンヌ国際コンクールと並び、プロ・ダンサーへの登竜門となっている。
小笠原由紀さんの主な学習履歴
小笠原さんは、アメリカの高校からインターハイスクールに編入しました。
前籍校2年半の単位を振り替えて高校卒業に必要な残りの単位をインターハイスクールで履修しました。
バレエ団のオーディションに提出するビデオを卒業単位の成果物にして、現在ドイツでバレエ活動をしています。
主な自由選択履修科目は
A)日本女性をテーマに卑弥呼や紫式部に関するレポート、日本史単位を履修。
B)専門筋肉トレーニングを学習してダンサーとしての体作り、体育健康科学単位を履修。
C)日本料理レストランでアルバイト、実務科単位を履修。
D)オーディションやコンクールに向けてのトレーニング、体育実技単位を履修。
小笠原 由紀さん ドイツ、フランスのバレエ団在籍を経て日本で活躍中
前回学生部が小笠原さんにインタビューしたのは2008年。インターバレエ生第一期の小笠原さんがインターを卒業し、ドイツのドレスデン・ゼンオーパー国立バレエ団での活躍をスタートされた頃でした。現在は日本を拠点に精力的に活動されている小笠原さんに、これまでの軌跡をお話頂きました。(インタビュー:学生部)
- 学生部 2014年のバレエ専門誌「バレリーナへの道」では、小笠原さんがバレエ団のコリフェとして忙しく活躍される姿が特集されていましたね。そしてこの度は日本で開催されたFLAPバレエコンクールの審査員をお務めになったとお聞きしました。さらにご活躍の幅を広げていらっしゃるのですね。
- 小笠原さん FLAPバレエコンクールをきっかけに、今夏に他のコンクールでの審査員も務める予定です。FLAPバレエコンクールの冊子を拝見したとき、東京インターハイスクールのことが紹介されているのを見て驚きました。インターとご縁があるコンクールであることを知って、インター第一期バレエ生として嬉しかったです。
- 学生部 そんな風に思っていただき光栄です。私たちもご縁が長いコンクールなので、卒業生の小笠原さんのご活躍を知り、とても嬉しかったです。小笠原さんはこの数年間、どんな活動をしてこられたのですか?
- 小笠原さん ドイツのバレエ団に在籍したあとフランスのバレエ団に移籍し、パリにてフランス政府認定バレエ教師国家資格を取得しました。実はその後日本に帰国してしばらく一般企業に勤めていたんです。ただやっぱりバレエに携わりたくて。教師の国家資格を持っていたことが後押しになり、現在はスタジオARCHITANZやスタジオオープスなどでバレエを教えています。その他現在、United Danceという団体の日本代表としての活動もスタートしています。United Danceは私のダンサー仲間がアントワープを拠点として立ち上げ、ダウン症のある青少年を対象にバレエのワークショップを開催している団体です。私はパリオペラ座バレエ学校での開催に携わってきました。ワークショップはこれまでアムステルダム、パリ、NY、ボストンなど世界各地で開催されています。日本でのワークショップは港区の助成を得て早ければ8月の開講を目指しています。 そしてさらにこの度、念願がかなってヘラルボニーさん(主に知的障害のあるアーティストの方が描いた作品を展開している団体)とのコラボレーション企画が実現することになりました。こうしてまたひとつ、色々な方の力を借りて新しい前例を創っていけることを、とても嬉しく感じています。
- 学生部 大切なご縁をつなぎながら、バレエダンサーとしてのご経験を糧にご活躍の場を広げて来られたのですね!バレエをより多くの人々が触れていけるような試みをされていることが素晴らしいと思います。
- 小笠原さん ありがとうございます。それから実は、現在放送大学で心理学を学んでいるんです。私は幼い頃から人の心の動きには敏感なところがあり、この分野にはもともと関心がありました。さらに私には海外生活やバレエのキャリアにおいて悩んだ当事者としての経験もあるので、自分の経験とこれから得たいと思っている心理学や栄養学の知識をもとに、いずれ若手のバレエダンサーをサポートする立場になりたいと思っています。私が10代や20代の頃の自分に必要だったと感じるように、実際今の若手のバレエダンサーの子たちは自分の心や身体をサポートしてくれる人を必要としていると思うからです。
- 学生部 小笠原さんのこれからの一歩一歩はさらにその先の目標につながっていくのですね!ご経験者として、後輩のバレエダンサーたちにどのようなことを伝えていかれたいですか?
- 小笠原さん 他者の力を借りることの大切さを伝えたいです。私は現在セルフメンテナンスのためにカウンセリングのサポートも受けているのですが、そこで「自立することは依存できる場所を増やすこと」だということを教えてもらっています。そのことはインター在籍中にも当時の担当コーチにたくさん支えていただきました。留学を断念した時も、バレエ団のオーディションに合格できなかった時も、それは当時の私にとって辛い経験でしたが、結果的にそれらは挑戦した自分に失敗が他の可能性をもたらしてくれるきっかけにもなりました。私が「止まない雨はない。抜けないトンネルはない。」と信じてこれまで目の前の一歩一歩を大切に進んでこられたのは、当時そのことに気づかせてくれたコーチのおかげだと思っています。ゆくゆくは私も、バレエダンサーの気持ちに寄り添い、辛い時は頼ってもいいんだよ、と声をかけてあげられるサポーターになりたいと思っています。
- 学生部 きっと小笠原さんご自身の中にある感謝の気持ちはこれから誰かを支えるために大きな力になっていくのでしょうね!それでは最後に、インターのバレエ生に向けてメッセージをお願いします。
- 小笠原さん 人と同じスピードで上達しなくても大丈夫。100%理想通りではなくても、上手くできたところを見つけて自分を褒めてあげてください。そして、周りの人にたくさん頼ってください。頼ることで、きっと強くなれます。それから、待っていてもチャンスはやってきてくれません。私が経験したように、失敗は必ず他の可能性をもたらしてくれます。いつかきっと「今の自分があるのはあの時挑戦して失敗したからこそ」と思える時が来ます。だから思い切って挑戦してください。応援しています!
- 学生部 素敵なエールをありがとうございます。バレエ生にきっと届くと思います。私達も、これからも小笠原さんのご活躍を応援しています。
フランス国立マルセイユバレエ団を経て慶応大学SFCへ進学 南條健吾さん
南條さんはフランス国立マルセイユバレエ団でプロのバレエダンサーとして活躍した後、帰国され慶応大学SFCへ合格されました。バレエ留学、プロとしての活動、進学といつも精力的に新たなステージへと向かう南條さんにインタビューしました。(インタビュー:学生部)
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- 学生部 この度は慶応大学SFCへのご進学おめでとうございます。
東京インターハイスクール在学時のよかった点、大変だった点をお聞かせください。 - 南條さん よかった点は、海外バレエ留学やバレエ団でのプロとしての活動をしている忙しいときでもしっかりと学業を両立できて、高校を卒業できたことです。
大変だったことは、評価シート(単位申請シート)の入力ですね。東京インターハイスクールでは学習計画のマネジメントも自分でするのですが、学習計画の甘さもあって、卒業間近の時期は飛行機移動の離陸ギリギリまでパソコンを開き作業をしたようなこともありました。
大変だった時期もこれから大学生・社会人になるにあたって、目標へ向けて自分の時間管理し計画をたてるという力を養えたのでとても有意義な大変さだったと思います。 - 学生部 今後の夢や目標についてお聞かせください。
- 南條さん 日本・世界でバレエダンサーとして活動する中で、もっと日本のバレエや芸術・芸能が発展していってほしいと思うようになり、それを形にすることがしたいと思っています。大学進学も、その目標の実現に近づくために自分に何ができるか考えたときに、社会を変えていく仕組みや専門分野の知識が必要だと感じて、まずはそれをしっかり学ぼうと思って決めました。
- 学生部 これから入学する人たちへアドバイスがありましたらお願いします。
- 南條さん 留学をしたいなど、学校との両立が難しい夢があって迷って悩んでいる人いたら、恐れずに夢に向かって進んでいってほしいなと思います。
東京インターハイスクールは自主的に学習に取り組む必要があるという点で大変さもありますが、バレエ留学、プロとしての活動をしながら卒業ができたことにとても満足していて、進学が決まった今、この選択で良かったと心から感じています。 - 学生部 南條さんの今後の活躍を、これからも応援しています。今日はありがとうございました。
- 学生部 この度は慶応大学SFCへのご進学おめでとうございます。
小川華歩さん NY アメリカンバレエシアター(正団員)の場合
幼いころよりバレエを始めた小川さんは9歳でYAGP(ユースアメリカ・グランプリ)へ上位入賞したのを皮切りに、 これまで数々のコンクールで毎年のように上位入賞を果たしてきました。 2010年YAGP NYファイナルで2位(シルバーメダル)を受賞し、奨学金を得て、 米国ニューヨークのアメリカン・バレエシアター・ジャクリーンケネディ・オナシスバレエ学校へ留学し、 学校も現地のインターナショナルスクールへ転校しました。
勉強が得意な小川さんは学校の成績も優秀でバレエと立派に両立していましたが、 2012年ローザンヌ国際バレエコンクールの本選での演技が認められてアメリカンバレエシアター・スタジオカンパニーへの入団が決定し、 学業との両立が困難になったため東京インターハイスクールへ編入しました。
インターハイスクール入学後は忙しいスケジュールを調整して大学受験レベルの学習にも積極的に取り組んでいます。アメリカンバレエシアターでの 研修生としての実績を評価され2013年6月から正団員として舞台で活躍しています。
バレエと学業をみごとに両立し2年で卒業ドイツでバレエダンサーを目指す! 卒業生 平木菜子さん
平木さんは現在ドイツのハンブルグバレエ学校で活躍しているバレエダンサーです。バレエと学業の両立に力を入れた結果、入学から2年で無事に卒業をすることが出来ました。卒業が2年というのはなかなかできることではありません。その秘訣を伺いました。(インタビュー:学生部)
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- 学生部 この度は卒業おめでとうございます。平木さんは6歳のころからバレエを始めたと聞きしました。いつごろからプロのバレエダンサーを意識し始めましたか?
- 平木さん コンクールに出始めた小学校高学年ころです。勉強も好きだったので、進学するか、バレエの道に進むか迷いましたが最後は自分で決めました。
- 学生部 東京インターハイスクールは、どこで知りましたか?
- 平木さん 所属していた金田こうのバレエアカデミーに東京インターハイスクールのポスターが貼ってありました。インタ―ネットで調べて、「バレエと両立できる高校はここだ!」、「バレエに集中して高校生活を過ごしたい!」と思い入学しました。両親も応援してくれました。
- 学生部 在学中の様子をお聞かせください。
- 平木さん ドイツ留学が決まってから平日はほぼ朝から晩までバレエなので、学習する時間は週末に集中しました。週末ずっと勉強をしているとルームメイトから「まだ勉強ているの?」と驚かれました。また食事にオーガニック食材を取り入れるなど、健康管理に気を配る勉強もしました。
- 学生部 留学中はホームシックになったりしませんでしたか?
- 平木さん 中1の時、ワシントンDCに3週間サマー留学した時はホームシックになりました。お母さんも、連れて帰ろうかとドキドキしたようです。ある人から「時計は前にしか進まない」という激励をもらい、前を向くことが出来るようになりました。ようやく慣れた頃には今度は逆に日本に帰りたくなくなりました。その体験から海外に出てもホームシックはなくなりました。ハンブルグにいる今は、自分の住む家を寛げる空間にするために色々工夫しています。
- 学生部 バレエをすると怪我がつきものですが、平木さんはあまり怪我をされないようですね?
- 平木さん 食事の栄養バランスとバレエのトレーニングをしっかりと管理しています。自己管理しているつもりですが、お母さんから「そろそろ休みなさい」と連絡が来ることがあります。
- 学生部 バレエに忙しくても勉強は手を抜くことがなかったようですね。提出された成果物のレベルは大学生なみに高かったと聞いています。バレエの振り返りレポートも丁寧にまとめられていて「自分のバレエのためになるから」、というコメントを残していたようですね。最後に今後の進路を聞かせください。
- 平木さん バレエ学校では、最終学年の8年生になります。最高学年で活躍して実力を認めてもらい、バレエ団のオーディションを受ける予定です。ドイツは芸術に対するファンやスポンサーが多く、みんな心からバレエを楽しんでくれていると肌で感じます。しばらくの間、ドイツでプロバレリーナとして成長したいと思っています。
- 学生部 学校をあげて、心から応援しています。今日はありがとうございました。
チェコ国立バレエ学校に正規留学生としてバレエ留学中!卒業生 永森彩乃さん
永森彩乃さんは3歳のころからモダンダンスを始めました。バレエの先生のワークショップに参加した時に留学を勧められて、高校2年生でチェコにバレエ留学することを決意、同時に東京インターハイスクールに編入しました。(インタビュー:学生部)
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- 学生部 留学を決意したのはいつ頃ですか?
- 永森さん チェコ国立バレエ学校では11歳から13歳の子供たちが1年生として入学して、8年間で卒業します。はじめは留学はまだ早いと思っていたのですが、17歳になる前にバレエ学校の5年生として入学を決めました。
- 学生部 最初は聴講生でしたが途中から正規留学生として卒業まで4年間在学することを決めたそうですね
- 永森さん 1年目が終わった夏に、ボヘミアバレエ団で踊る機会がありました。凄く刺激をうけ、自分も団員さん達のようにこの学校を卒業して、ダンサーになりたいと思いました。翌年、チェコ語での口頭試験や実技試験に合格して正規留学生になりました。
- 学生部 ゼロから始めたチェコ語の勉強、頑張りましたね。もともとモダンダンサーだった永森さんが高校生の年齢でクラシックのバレエを学ぶのは大変だったのではないでしょうか。
- 永森さん レッスンでポアントを初めて履きました。クラシックバレエは手や足の位置などが決まっているので基礎を一から学びました。また怪我をしないように、自己管理に気を付けると共に洗濯や食事など、留学をして、あらためて親のありがたさがわかりました。頑張ってこられたのは「みんな大変なのは同じ。きっと、もっと頑張っている人もいる。」と自分に言い聞かせているからです。
- 学生部 バレエで多忙の中、インターハイスクールの学習はどうしましたか?
- 永森さん 平日夜や学校の休み時間にテキストや書写など、できることを何時でも何処でもやるようにしました。学年が上がるにつれ土日も公演やリハーサルが増え、学習時間が取れなくなり「卒業できないのでは」と不安になったこともあります。でも、担任の学習コーチからインターハイスクールの他のバレエ留学生たちも頑張っていることを聞き、自分も最後まで頑張ることができました。
- 学生部 どのような学習が心に残っていますか?
- 永森さん アメリカ史です。学校から勧められた歴史書を読みましたが、日本の高校で学習したアメリカ史は日本からの視点でしたが、アメリカの視点で学習できたので妙味深かったです。
- 学生部 チェコでは停電したりネットがつながらなかったりと逆境を乗り越えてきました。来年バレエスクールを卒業したら進路はどうしますか。
- 永森さん プロのダンサーになりたいです。
- 学生部 最後に当校入学を検討しているバレリーナのみなさんにメッセージをお願いします。
- 永森さん 東京インターに入学した時に、2年で卒業するという目標をたてましたが、それが達成できなかった時は悔しかったです。でも今は卒業できて、嬉しさと達成感でいっぱいです。東京インターハイスクールは自分の目標に向かって頑張っている生徒が沢山います。自分の夢と学業を両立できる学校です。
- 学生部 バレエ留学と高校の卒業を実現して自信を高めたことでしょう。更なる目標に向かって飛躍してください。ありがとうございました
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これからも挑戦を続け、様々な人に感謝しながら活動の幅を広げたい 帰国後の永森さん
永森彩乃さんがこの度帰国され、はじめてお会いするスタッフが留学当時のバレエと学習の両立の日々や、これまで精力的に取り組んでこられた活動、今後の目標についてお話を伺いました。(インタビュー:学生部)
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- 学生部 留学当初のチェコでの新生活で特に苦労したのはどんなところでしたか?
- 永森さん 日常生活では、留学一年目はスマホを持っておらずLINEなどが出来なかったので、家族ともskypeで毎回通話のお金を払って話をしていました。 また、私はもともと1年間で帰国を考えていたので留学前にはチェコ語をほとんど勉強していませんでした。ところが先生の中にはレッスンでチェコ語しか話さない方もいらっしゃって。先生が仰ることを理解するためにチェコ語を学びたいと思うようになったんです。 また留学期間を延長し、さらに3、4年目は正規生徒として学んだのですが、正規生徒になるためには2年目修了後にチェコ語で座学の試験を受ける必要がありました。それで現地でチェコ語を教えてくれる先生に教わったり、夏休みに帰国したときにもチェコ語の先生を探したりと、できる限りの努力をしました。
- 学生部 相当な努力をされたのですね。そして、永森さんは前回のインタビューで、正規生徒になることを決意したきっかけはボヘミアバレエ団のダンサーの踊りを目にしたこと、とお話してくれていましたね。周りの生徒さんたちから受ける影響もありましたか?
- 永森さん 通っていたコンセルヴァトワールでは当時留学生は私だけで、あとは現地の正規生徒でした。 1年目はなんとか学校に慣れるだけで終わってしまい、もっとここに残って勉強してみたいと思いました。また1年目が終わった夏に、ボヘミアバレエ団の方々と共演させていただく機会がありました。凄く刺激をうけ、自分も団員さん達のようにこの学校を卒業して、プロのダンサーになりたいと思いました。そんな想いもあり、2年目修了後には、チェコ語で座学の口頭試験や実技試験に合格し正規生徒になりました。一方高校卒業資格も取得したかったので、留学生活との両立が可能なインターへの入学を決意しました。
- 学生部 結果、見事コンセルヴァトワール卒業とインター卒業の両方を達成されましたね。卒業してからチェコでどのように過ごしていましたか?
- 永森さん プロダンサーとして、卒業後から2年間はプラハボヘミアバレエ団、その後はSouth Bohemian Theaterで5年間働きました。2020年からはソリストとしての契約をもらい、役の幅も広がり良い経験になりました。また指導者資格を活かして、チェコ国立のコンセルヴァトワールで1年生のクラスの指導を任せてもらうこともできました。
- 学生部 ダンサーとしてはもちろん、クラス指導の機会も持たれ幅広く活躍されたのですね! 永森さんは今秋日本に帰国されたのですよね。これからどのように活動をしていかれたいですか?
- 永森さん これからもダンサーとして舞台に立っていきたいです。また、作品創りや指導など、いただける一つ一つの機会を大切に、様々なことに挑戦していきたいです。2月には日本国際バレエ協会さんの通訳として、短期留学生に同行し卒業校のチェコ国立コンセルヴァトワールに行きます。習得したチェコ語が役立つ機会があり、とても嬉しいです。またダンサーとして活動してきた中で、身体のケアをして下さるたくさんの方々に出会いました。何度も助けられ、自分もいつかそのような形でダンサーに貢献できたらいいなと思うようになり、来春から鍼灸師、あん摩マッサージ師の資格取得を目指すことに決めました。国家試験までの3年間、自分の活動と両立して頑張ります。また先日、文化庁が公募していた助成事業に、(一社)現代舞踊協会さんを通して応募し、ダンス×音楽のコラボレーション企画を実施しました。留学経験がある方の中には、海外で学んだスキルを帰国後どう活かすべきか悩む方も多くいると思います。私もその中の1人で、自分にできることを手探りで探し始めたばかりです。たくさんの出会いや支え、ご縁に感謝し、今だからこそできることに、どんどん挑戦していきたいです。
- 学生部 目標を持ち続けていらっしゃる永森さんの姿に、これからのたくさんの可能性を感じました。永森さんの活動を知り、勇気をもらえる方もたくさんいると思います。それでは最後に、これから留学を予定しているインター生に向けてメッセージをお願いします。
- 永森さん 新しい環境での挑戦を前に、きっと不安に感じることもあると思います。 でも、留学は努力して掴み取った機会だと思います。まずはここまで来られたことを自信に思ってほしいです。そしてインター生の皆さんは、留学中も家族や担当コーチの支えを感じることができると思います。だから安心して留学生活をスタートしてほしいです。
- 学生部 素敵なメッセージをありがとうございました。 これからも一同、永森さんの活動を応援しています。
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永森さんの活動の様子は永森さんのInstagramからご覧いただけます!
【佐々木世理央】さん、マルセイユ国立バレエ学校の場合
5歳でバレエを始めた佐々木君は都立国際高校入学後しばらくしてベルギー王立アントワープバレエ学校に留学するため高校を2年間休学しました。帰国後いったんは都立国際高校に復学しましたが、その後バレエに打ち込みながら高校卒業の資格を得ることができる東京インターハイスクールへ編入しました。
2012年第40回ローザンヌ国際バレエコンクール本選出場。マルセイユ国立バレエ学校のスカラシップを受け、9月より同校でのバレエ留学をスタートさせました。その後も東京インターハイスクールの卒業に向けた学習の傍ら、仏ニースのバレエ団での研修オーディションに合格するなど、目標達成に向けて着実に成長しています。
バレエナビHPに掲載された、佐々木君のインタビュー記事をご紹介いたします。
SS君の学習履歴
A).実務学・自由選択科目単位:バレエのレッスンやリハーサルをとしてレポートやDVDを提出する他。
B).現代社会:ヨーロッパの経済危機と芸術活動についてリサーチ。
C).サイエンス:自らの怪我をきっかけに、解剖学的観点から怪我にアプローチ・分析したレポートをまとめ単位を修得しました。
【湯浅紫苑】さん、米国サンフランシスコバレエカンパニーに入団
湯浅さんは幼い時からボランティア活動に積極的に参加するような行動派です。 バレエを通して「人に感動を与えたい!」と想い、中学卒業後すぐにカナダのアルバータ・バレエスクールに留学しました。 カナダでは提携先のクイーンエリザベス高校に通いながらバレエを続けていましたが、今夏米国サンフランシスコ・バレエスクールのオーディションに合格してSFに移ったのをきっかけに、バレエに関連する全ての活動が高校の卒業単位になるインターハイスクールに編入しました。
早くSFバレエ団に進めるように、インターハイスクールでバレエに集中した高校生活を
例えばバレエレッスンは体育、アソリート栄養管理は科学、バレエ史は歴史の単位に
※「バレリーナへの道」2009年11月号に湯浅さんが「世界に一歩近づいた」の表題で留学私記を掲載しました。
プロフィール
湯浅紫苑(ゆあさ しおん)
・幼少時からバレエを習う
・埼玉県の公立中学校からカナダ・アルバータバレエスクールにバレエ留学
・今夏、米国サンフランシスコ・バレエのオーディションに合格
・今秋からサンフランシスコ・バレエスクールに転校
・10月にインターハイスクールに転入して
高校2年目の学習を開始
・卒業後サンフランシスコ・バレエカンパニーに入団
サンフランシスコ・バレエスクールの仲間たちと!
「バレリーナへの道(vol.80)」2009年11月号に湯浅さんの留学体験記「世界に一歩近づいた」が掲載されました。
湯浅さんの学習履歴
高校2年で米国現地高校からインターハイスクールに編入してきた湯浅さんは、バレエに集中した高校生活をおくり、早く卒業してSFバレエ団に進む予定です。
バレエレッスンを体育、アメリカバレエ史を米国史、英会話レッスンを英語などの教科にして、日々のバレエ活動と学習を高校の卒業に向けた単位にしています。
主な自由選択履修科目は
A)バレエレッスンを体育実技の単位として履修
B)バレリーナに必要な栄養学を科学の単位として履修
C)日本バレエの発展の歴史を日本史の単位として履修
NSさん(In London, UK)
NSさんは幼い頃からバレエを習っていました。 中学3年生のときにバレエ教室の先生に勧められてカナダにバレエ留学をしました。 カナダではバレエスクールと提携している現地の学校に通い9年生(中学3年生)を修了しました。 10年生修了前に英国ロンドンの有名バレエ・ダンススクールへの留学を決めて日本に一時帰国、バレエと勉強が両立できるインターハイスクールに編入しました。
9月の英国バレエ留学までの3ヶ月間、横浜のバレエスクールに通いながらインターハイスクールで英語や数学の学習をしています。
また実務科目の単位としてレストランでアルバイトをしています。
バレエ プロフィール: NS さん
・幼少時からバレエを習う。
・東京の中学3年の時にカナダのバレエスクールと現地の高校に留学
・ ロンドンへバレエ留学のために帰国
・インターハイスクールに編入
・London Studio Centerにバレエ・ダンス留学
・英国ノーザンバレエスクールに留学
NSさんの学習履歴
高校の単位振替は4.5単位でした。ロンドンに行くまでの間、毎月担任学習コーチに学習経過を報告しています。
一時帰国中のダンスやバレエのレッスンは体育実技、実社会感覚を高める目的で始めたアルバイトも実務科目として単位履修しています。英国留学中は日々の食事を料理して自己健康管理をするので「FOOD」を学校の自由選択科目にしました。
主な自由選択履修科目は
A)ダンスとバレエレッスンを体育実技の単位として履修
B)手作り料理を自由選択科目「Food」の単位として履修
C)アルバイトを実務科目の単位として履修
実務学の成果物紹介
留学中のNSさんから、実務学科のレポート(単位として認定)が提出されましたのでここに紹介いたします。
私の通うノーザンバレエスクールの秋学期の総まとめとして、12月に「くるみ割り人形」の公演がありました。9月から振付、役のオーディション、リハーサルの順で進み、12月の9~11日に本番を迎えました。今回の私の役は物語の主人公の少女「クララ」でした。小さいころからなぜか実際の年齢よりも上の大人っぽい役をいただくことが多かったので、18歳になってからのクララはびっくりすると同時に新しい挑戦でわくわくしました。
クララの役は、踊りもありますが演技(マイム)も重要な要素の一つです。子役として他の教室から子供たちが10人くらい参加してくれたので、合同レッスンの時にはその子たちの自然な動きや表情を観察して日々鏡の前などで練習をしました。その他には、男性2人とのパ・ド・トロワも初めての経験でした。3人それぞれの踊りの癖もあり、始めのうちは全く息が合わなかったのですが、練習を重ねるうちにお互いの信頼感もうまれ、コミュニケーションがとりやすくなってきました。
公演本番は、3日連続の4公演でした。4回全てが満足のいく出来ではなかったけれど、自分でも上手くいった回は特に拍手も多く、後から先生にも褒めてもらえたので嬉しかったです。私の役は1幕2幕を通して、ほぼずっと舞台の上にいるので、気が抜けず緊張感を保つのが大変でした。でも、私が自信をもってうまく踊れた時は、周りの友人たちもよりうまくまとまり、全体の舞台が1つになって盛り上がったような気がします。
学校の友人たちは、もともと仲が良かったのですが、この公演を通して更に関係が深まり、本当に楽しい経験ができました。大勢で一つの舞台を創り上げる達成感はすばらしいものだと思いました。
このくるみ割り人形の舞台でたくさんのことを学び、自分にとってとてもいい勉強になりました。この経験を生かして、更に自分の弱点を克服して成長していきたいとおもいます。
RYさん、立教大学現代心理学部映像身体学科合格 バレエスクール留学
RYさんは4歳の頃近所のバレエスクールに通い始めました。綺麗な衣装を着て踊ることが楽しくて始めたバレエですが、次第に舞台で表現すること に興味を持つようになり、コンクールへの出場をきっかけに、中1の頃には将来はバレエダンサーになりたいと考えるようになりました。
留学先のカナダのアルバータ・バレエスクールでは併設のクイーン・エリザベス・ハイスクールへ通っていましたが、練習中に靭帯を損傷し、靭帯再建手術を受けるため為日本へ帰国し、東京インターハイスクールへ編入しました。幸いにも怪我は順調に回復しましたが、バレエから離れたこの期間に将来の進路について深く考え、新たな道に進む決断を下しました。集中して学習に取り組む中で次第に大学進学への思いが強くなったのです。
進路変更についてご両親を説得し、大学の入試説明会に通い、受験勉強/トフル対策に取り組み、出願に必要な書類を集めるためにカナダへ渡るなど、足のリハビリを続けながら、驚くべき努力と行動力とで課題をひとつひとつクリアーし、突然の進路変更からわずか数カ月間で立教大学現代心理学部映像身体学科の合格を勝ち取りました。
東京インターハイスクールの学習としては、理学療法士の指導のもとに行う毎日のリハビリやトレーニングを健康科学のコントラクト、解剖学をサイエンスのコントラクトとして学び、入試に向けた英語の論文・筆記試験対策を英語のコントラクトとして学習しました。
AWさん、米国オーランドバレエ学校留学中
AWさんは幼少よりバレエを始めました。カナダのバレエスクールへ留学し、提携のカナダの高校へ通っていましたが、米国オーランドバレエスクールへの留学をきっかけに、日本語で米国の高校卒業資格を取得できる東京インターハイスクールに編入しました。オーディションでは同バレエスクールのスカラシプを獲得しました。2012年8月更なるステップアップのため、ヒューストンバレエスクールに留学し研鑽を積んでいます。
AWさんは東京インターハイスクール編入時に英語の単位をすべて取得済みでしたが、自身の英語力向上のために特進コースを選択し、トフルオンラインを利用して英語の学習を続けています。また東京インターハイスクールのオンライン教材でワシントン州の歴史を学習するほか、バレエに必要な解剖学、栄養学の学習を健康科学のコントラクトとして学習しています。古典の学習としてはモーリス・ベジャールをはじめとして世界中のダンサーに影響を与えた、世阿弥の「風姿花伝」を学習しています。
AFさん、米国ヒューストンバレエ・セカンドカンパニー
バレエが大好きなAFさんは幼いころからレッスンに励み、小学校高学年の頃には既にバレエの道に進むことを決めていました。
学年が進むにつれてAFさんは数多くのバレエコンクールで上位入賞を果たし海外のバレエ学校のスカラシップを獲得、更にバレエ特待生として国内の高校にも合格しました。有名なバレエコンクールで米国ヒューストンバレエ学校のフルスカラシップを得てバレエ留学をしていましたが、今年7月ヒューストンバレエ・セカンドカンパニーへの入団を果たし、ダンサーとしての活動と学業の両立が可能な東京インターハイスクールに入学しました。
ヒューストンバレエ・セカンドカンパニーは公演回数も多く、バレエのレッスンやリハーサルが一日平均10時間以上続くほか、バレエ団の海外公演やバレエ学校の公演にも参加するなど、AFさんは非常にハードですが充実した毎日を送っています。 AFさんはリハーサルの合間の時間を利用して学習とバレエを両立し、高校卒業を目指して頑張っています。
KNさん、ロシア国立ボリショイバレエ学校
KNさんは小学校低学年からバレエを始めました。高校3年の1学期まで東京の私立高校に通いながらバレエを続けていましたが、当時師事していたバレエの先生の勧めでロシアへのバレエ留学を決心しました。ボリショイバレエ学校(ロシア国立バレエアカデミー)への留学が決まるとバレエ留学と学業との両立が可能な東京インターハイスクールへ編入しました。
KNさんは東京インターハイスクールへ編入後、バレエのレッスンと学習を立派に両立し、最短の6カ月で東京インターハイスクールを卒業しました。現在ボリショイバレエ学校でバレエに集中した留学生活を送っています。
KNさんの学習履歴
ダンスと物理学についてリサーチ・考察し、 サイエンス科目の単位として履修 その他、 インターハイスクールは米国ワシントン州認定の高校のため、 必修科目である ワシントン州の歴史については、 当校オリジナルWebの教材を使用して学びました。
SOさん、(In Washington D.C., USA)
小1よりバレエをはじめ、踊ることが大好きなSOさんは、いろいろなコンクールに出場し、必ず決選まで残ってきた実力の持ち主です。しかし、一度だけ予選落ちをしたことがあるそうです。その時は本当にショックだったそうですが、謙虚になって「この人は~がきれいだ。私も真似をしよう。」と良い部分をみつけていくことで、それを自分の力にすることができるようになりました。
その成果が表れ、昨年の夏にはコンクールで2位に入賞することができました。奨学金で参加したキーロフバレエアカデミーのサマースクールでさらにスカラシップをいただき、日本の高校を中退して現在はキーロフバレエアカデミーでバレエを学びつつ、併設の学校で日中は授業を受ける、という生活をしています。
SOさんの学習履歴
午前中いっぱい午後2時までは学校での授業があります。今現在は英語、数学、社会、科学、バレエ鑑賞のクラスがあります。日本史については自分で日本からもってきた歴史小説とDVDを見ながら独学で学んでいます。夜7時ごろまではバレエのクラスで技術向上を目指しています。離れていても、マイページという学習報告システムで詳細に学んだ内容を記録しているので、担当コーチも様子を把握することができています。学習にバレエにSOさんはとても前向きで、100%以上の力を出し切って取り組んでいることが伝わってきます。留学したからには世界に通用するバレリーナになる、これがSOさんの目標です。
主な自由選択履修科目は
A)学校の授業で英語、数学、社会、科学、バレエ鑑賞を学習
B)バレエで自由選択を履修
C)ストレッチなどからだのメンテナンスでPEを履修
YHさん、In Boston, USA
バレエが大好きなお母様に勧められたのを切掛けにYHさんは4歳からバレエを始め、中学時代には数多くの国内バレエコンクールで優秀な成績を修めました。そしてある年、世界でも難関と言われている「スクール・オブ・アメリカンバレエ(SAB)」に日本人として一人だけ認められバレエ留学をしました。
その後、ボストン・バレエ・スクールに研修生として転校した際に東京インターハイスクールに編入、現在バレエに集中した高校生活をおくっています。
YHさんの学習履歴
留学中に日本について勉強することが大切だと思い、日本史を教科書と問題集を使って学習しています。また英語力をつけるために、日々の学習報告を英語でしています。自由選択科目では、バレリーナとしてしっかり栄養に気を付けながらスマートな体型とスタミナを維持するための食事レシピを研究しました。必要な栄養素について体に及ぼす働きから理解することができました。そしてもちろん、バレエレッスンやリハーサルも高校の科目にしています。日々のバレエ活動を記録することが科目単位として履修できるだけでなく、その日に先生から教わったことや自分の気付きを記録することで、バレエへの理解が深まり上達につながっています。
主な自由選択履修科目は
A)バレリーナの体メンテナンス研究を実務科目の単位として履修
B)栄養価を調べた食事レシピ研究を自由選択科目の単位として履修
C)日々のバレエ活動とのその記録レポートを体育実技科目の単位として履修
YHさん プロフィール
・4歳からバレエを始める
・米国スクール・オブ・アメリカンバレエに3年間留学
・ニューヨークの私立高校に編入
・米国ボストンバレエスクールに転校
・東京インターハイスクールに編入
NSさん、ロシアのワガノワアカデミーで留学
NSさんは6歳の頃、自分から近所のバレエスクールのへ通い始めました。その後、留学オーディションでの合格をきっかけに、都内の私立高校から東京インターハイスクールへ編入しました。
少数精鋭のクラスで朝から夜までレッスンが続く生活は大変ハードですが、東京インターハイスクールを1年間で卒業することを目標にして、レッスン前後の深夜&早朝やお休みの日には集中して学習に取り組むことで、厳しいワガノワバレエ学校でのレッスンとインターハイスクールの学習を両立させています。学習としては筋肉の使い方やバレエに役立つ英語など、バレエに役立つあらゆることをコントラクトにして学んでいます。
インターハイスクール卒業後は、海外のバレエ団や、バレエ教師のための大学への進学も視野に入れ、日々研鑽を積んでいます。
SNさん ドイツのニュルンベルクでバレエ留学中
中学校を卒業後、東京インターハイスクールに入学し同年秋からドイツのニュルンベルクでバレエ留学をしているSNさんにインタビューしました。
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- Sさんは現在、日本で10年以上磨いてきたバレエの技術に磨きをかけるべく、ドイツで日々努力されていると思います。現在どんな毎日を送っていますか?
- SNさん:朝は5時くらいに起きて、朝食の後お弁当作りをします。バレエスクールでは、クラシックの他にモダンや解剖学、音楽などバレエダンサーとしての資質を高めるための色々なレッスンを受けています。バレエスクールから帰宅した後は少しテキスト学習をして、夕食などの後、寝る前にすこしドラマや映画を観て9時頃には就寝しています。私は日本食が大好きなこともあって、ドイツに来てからは3食自炊しているんです。だんだん楽しくなってきて、今は幼い頃から食べ慣れているだし巻き卵の味が再現できるようになりました。自炊もインターのコントラクト(学習計画)にしています。
- 学生部:Sさんのだし巻き卵、食べてみたいです!初めての長期海外留学で目標に邁進しながら、食事を含め日々の生活を整える努力をされているのですね。そして生活の中の活動を上手にインターのコントラクトにしているのがすばらしいです。留学生活で大変なことはありますか?
- SNさん:コロナの影響で講演会などの機会がないことは残念ですが、今できることはひとつひとつのレッスンに集中することだと思っています。また日々バレエに没頭していますが、週に一度は、リフレッシュすることも大切にしています。ちなみに、せっかくニュルンベルクにいるのに去年は楽しみにしていたクリスマスマーケットが中止になってしまったのは残念でした。留学生活は3年間の予定なので、今年は開催されるといいなと思います。
- 学生部:そのお気持ちで臨まれていること、とても頼もしく思います。そして仰る通り、ぜひドイツにいるからこその経験を楽しんでください。1年目の留学生活で身についたこと、これから目標にしたいことはありますか?
- SNさん: 最初の頃は、日本と異なりお互いの気持ちを「察する」という習慣があまりない環境で自分の意見や気持ちを表現することに少し戸惑いましたし、今でも周囲の人たちも私に対して、日本人だから引っ込み思案な子というイメージを持っているんじゃないかと思うんです。でも自分では、この1年を通じて少しずつ堂々と自分を表現することができるようになってきたと思うんです。英語でのコミュニケーションに関しても、日本にいた頃から英語の勉強が好きで努力していましたが、ドイツに来てからは難しい文法よりも「伝えようとする姿勢」が最も重要なんだ、と気づくことが出来ました。これからもたくさん自分を表現して、周囲の人たちを見返せるよう頑張ります!
- 学生部:その気持ちがあればきっとたくましく成長していかれると思います。日本とドイツで離れていますが、これからも担当コーチ、学生部ともにSさんの成長を応援しています!またぜひお話させてください。本日はありがとうございました。
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- インター卒業生の太田倫功さん、木村楓音さん、藤原青依さんがバレエチャンネルさん